ソーシャルメディアは大食い選手権会場なのか?



前回とは真逆のことを書きます。

ソーシャルメディアとは何とも虚飾的な世界です。
自らの肖像を投稿するとなると、異常なほど目を見開いて奇抜な角度から撮影した自己画像を投稿するものです。
あるいは、テクノロジーを利用して実像とはかけ離れた姿に加工を施して投稿することでしょう。

オシャレな場所に行ったのならば、体操選手のように身をくねらせてポーズをとります。

何か高価なものを買ったのならば、見せびらかしをしないのは愚考となります。

ある種の見栄の張り合い、欲望の展覧会となっているのは1つの無視できない面であります。

我々は、そのようなグラマラス・ライフ羨望するものです。
しかし、それには幸福や利益があるのでしょうか。


そういった、欲望を満たす基軸を食欲に置いて考察してみます。
たくさん食べることは、幸福なのでしょうか。
たくさんお酒が飲めることは、利益なのでしょうか。

フード・チャレンジャー(大食い選手)は、食欲という根源的なを満たしています。
ですが、たいていの人は憧れないことと思います。
何故なら、たらふく食べることに幸福を覚えていないからです。
むしろ、ある節度を越えてしまうと、嘔吐や消化器系が悲鳴をあげる弊害を簡単に予測できるからです。

実は案外、欲望を満たすことは食欲以外でも空虚なものではないでしょうか?
注目を集めたいと願っている人にとって、パパラッチは最高なのでしょうか?これ以上ない注目のされぶりですが。
週に5日のパーティーは最高なのでしょうか?

こうなってくると、ソーシャルメディアで輝くライフスタイルが、真に良いものなのか今一度の再考を必要と思えてきます。

私は饗宴を否定はしません。
ですが、次のこともまた真であると思います。Boring is good.