ひきこもり批判



「ひきこもり? そういう奴は、さっさと働けばいいんだ!」
結論からすると、その通りです。働くことが最終到達地点です。

ひきこもりについて、こういった批判が必ずと言ってよいほど出てきます。
批判の内容は正しいのですが、役に立つとは思えません。むしろ、発言主をただの馬鹿ではないのだろうか?と疑いたくなります。

ひきこもり以外の分野で、上記のような批判するケースを考えてみます。
「会社が赤字? そういう時は、さっさと黒字にすればいいんだ!」
「血糖値が高い? そういう時は、さっさと下げればいいんだ!」
「駅伝で勝てない? そういう時は、さっさと勝てばいいんだ!」
どれも、その通りのことを言っていますが、役立つ発言でしょうか?

このような一言を申せば、会社は黒字になり、経営コンサルタントは不要なのでしょうか。
このような一言を申せば、血糖値は下がり、医者は不要になるのでしょうか。
このような一言を申せば、駅伝で優勝でき、新しいコーチは不要になるのでしょうか。

先に挙げたレベルの発言ならば、幼稚園児のたくちゃんでも言えます。
そして、たくちゃんと完全に同じレベルのことを成人が言ってくるのです。


かなりの割合の人は、辛辣に批判しておきながら
「では、解決策や助言はありますか?」
と聞き返すと、憤慨します。

「うるさい、知るか!」
「屁理屈を言ってくる奴だ!」
「おまえ、頭おかしいだろ?」
「いそがしい。助言する暇なんかない。」
こういった具合に捨て台詞を吐くこと多々。早い話、有益な知識も役立ちそうな体験談を何も持っていないのです。
(そして何より、きちんと実態を調査する気があるのか非常に疑わしい。)

これなら、まだたくちゃんの方が話ができます。
「たくちゃん、一番大事なのは、どうすればゴールにたどり着けるか考えることだよ。」
「そうだね。たくちゃんね、市長さんになれたら、ひきこもり専門のお仕事相談センターを作って支援するね。」


そこで、ひきこもり諸氏に提言したいのですが、具体的な解決策を示さず、批判をするだけの人は無視しましょう。
単なる馬鹿か、英雄を気取りたいだけだからです。

耳を傾けるべきは、具体的な解決策を示せる人です。