北野武博士、新作映画を語る。
副代表・岡村隆史研究員:皆さん、こんにちは。本日はコメディアン・・・ではなく、医師であり、映画監督でもある北野武博士に、新作映画についてインタビューをします。 それでは博士、よろしくお願いします。
キタノ会代表・北野武博士:ダンカン、ばかやろう! 私はコメディアンではないからな!
研究員:はい!? 僕はダンカンではないですよ?!
博士:(小声で)水道橋だっけ? 玉ちゃんだっけ? タカだっけ?
研究員:岡村です。
博士:そ、そうだよな。岡村。 ボ、ボケたんだよ。
研究員:・・・・・・。
博士:・・・・・・・。
研究員:・・・・・・。
博士:あのぅ、映画のこと聞かないの?
研究員:あぁ、はい。 監督された新作映画は、どういう作品ですか?
博士:タイトルは『ジャニーズの20倍モテる男の日常』です。
研究員:ほほう。主演は誰ですか?
博士:明らかに、ジャニーズの20倍はカッコイイ私が主演です。
研究員:・・・・・。何を根拠に、20倍はカッコイイのでしょうか?
博士:私はね、いつもキャバクラのお姉さんから「たけしさん!ジャニーズの30倍はカッコイイです!」と言われるのですよ。
研究員:は、はい。
博士:でもね、素直に『30倍』というタイトルにしたら、謙虚さが無いよね。だから、『20倍』というタイトルにしたの。
研究員:あの・・・、博士・・・、お世辞という単語をご存知ですか?
博士:知りません。何という意味ですか?
研究員:えーと、この質問は忘れてください。 映画のあらすじを教えて頂けますか?
博士:はい。 ストーリーは、主人公が出勤するシーンから始まります。 通勤のためにバスに乗ると、女性運転手が「キャー!たけしさーん!」と歓声をあげます。
研究員:早々に、モテますね。
博士:そして、乗客も「たけしさーん!素敵!」と歓声をあげます。
研究員:バスに乗っている人は、全員女性なのですか?!
博士:そうです。 会社前の停留所に着くまでの1時間ほど、主人公は女性からの愛の攻勢を受けます。
研究員:すさまじい。
博士:会社に着いたら、今度は、同僚や取引先の女性から、愛の攻勢を受けます。
研究員:あのう、同僚ならびに取引先の人は、全員が女性でしょうか?
博士:その通り! 会社に着くや女性から「たけしさん、コーヒーを入れました!」とか「たけしさん、肩をお揉みします。」とか、もう大忙しです。
研究員:なるほど。ちなみに、どういう会社で働いている設定なのでしょうか?
博士:うーん・・・・。
研究員:考えていなかったのですか?
博士:あまり細かいことは気にしないでください。 作品の世界を楽しめなくなるので。
研究員:そうですか。 (小声で)そもそも、ここまでの展開で、楽しめなさそうですが。
博士:続けますよ。 お昼になると、主人公は、女性から手作り弁当の攻勢を受けます。 キャビア弁当、トリュフ弁当、フォアグラ弁当、伊勢海老弁当、黒毛和牛弁当などなど。
研究員:えっ!? それらは、弁当箱に入れられる食材ですか?!
博士:あぁ、また細かいことを気にして!
研究員:す、すみません。
博士:この後は、泣かせる展開です。 主人公が退勤するのですが、女性たちは号泣します。「たけしさん、もっと居て!」とか「たけしさん、あたしを連れて行って!」とか、泣き叫びます。
研究員:・・・・なんとコメントすればいいのやら。
博士:そして、最も美しい女性が「たけしさん、一生のお願いです!今夜は私を泊めてください!」と、抱き付いて懇願してくるのです。
研究員:あっ、なんだか危険な展開になりそう。
博士:そして、ここから作品最大の山場。 主人公は女性に「今夜は君を離さないよ。」と言い・・・。
研究員:はーい!結末は、映画を見てのお楽しみです。 ありがとうございましたー!