ひきこもりとラジオ体操をめぐる諸問題
日本国民の娯楽としてトップに君臨するのはラジオ体操である。
サッカー、野球、水泳、ハイキングなどを抑えて、圧倒的な支持を集めている。
ラジオ体操は、国民の毎日の健康増進を目的に作られたのだが、近年は乱用するケースが増えている。
学業や仕事をそっちのけにして、1日中ラジオ体操に熱中する事例が、かなり報告されているのだ。
その結果として、退学したり、退職したりして、部屋にこもってラジオ体操を続ける、ひきこもり型のラジオ体操依存が社会問題化している。
依存患者も初期のころは「健康のために。」と始めたのだが、やがて、ただ単にラジオ体操をすることが目的になっているのだ。
つまり「健康のために。」という目的のための手段として、ラジオ体操を始めたのだが、いつの間にか手段が目的となっているのである。
重度の依存となると、トイレ以外は、ひたすら部屋にこもってラジオ体操を続け、食事や睡眠をとらないケースがある。
SNSの発達は、この現象に拍車をかけている。
自らがラジオ体操をする姿をライブで流したり、コミュニティーが形成されて互いを刺激したりと、よりラジオ体操に取り組むスパイラルが形成されている。
極端な例では、ライブストリーミングで72時間耐久ラジオ体操を放映するケースがあった。
なお、この当事者は達成後に倒れて救急車で病院に搬送され、2週間の入院をした。
ラジオ体操依存型のひきこもりを治療する、医療法人キタノ会の代表、北野武博士によると
「最近のひきこもりは、ラジオ体操依存型が多い。これから、こういうひきこもりは増えていくでしょう。」
と予想している。
治療方法としては
「朝、昼、晩の1日3回、牛乳を200ml飲めば劇的に改善します。もう、2度とラジオ体操をやらなくなります。」
と言う。